ごぼうの地味なルックスに隠された、興味深いポテンシャル。老化防止だけじゃない、中性脂肪もさよならです。
体の芯からクスミが抜けていく、そんな実感が味わえます。
目次
ごぼう茶のなにがそんなに委員会?青森の気候が生んだ食べる薬
ごぼうの根の部分を食べるのは日本・韓国・台湾だけでそうです。欧米では葉をサラダに使う程度だとか。
しかし、成分とその効果を知れば彼らもきっと注目するはず、ココナツウォーターの次はごぼう茶(GOBOTEA)の出番です。
ごぼうってどんな野菜?
縄文時代の遺跡から種子がみつかるなど、日本人にとっては古くから身近な植物だったようです。しかし用途は食物というよりは漢方薬の一つでした。
生産地の移り変わり
一般的な食材として使われるようになるのは江戸時代になってからで、関東一円で栽培が始まります。
次第に栽培の中心は北上し、青森県が全国の1/3の生産量でトップ、次いで茨城、北海道と続きます。(平成24年産野菜生産出荷統計/農林水産省より)
イメージ改革を
繊維質が多く含まれることは有名ですが、最近ではポリフェノールやサポニンなどの成分がアンチエイジングや生活習慣病対策に効果的だと注目されています。
見た目や色合いが地味なので『おばあちゃんの食材』的に扱われますが、見直しが必要です。
ごぼう茶は毎日の食卓でごぼうを取り入れるための最強アイテム
ゴボウ料理と言われて思い出すのは『きんぴらごぼう』。他には筑前煮などの煮ものの一部として使われるのが一般的だと思います。
食材としても料理としてもメインではないので、摂取できる量も限られます。毎日も無理に近いです。
そこで試してみたいのがごぼう茶です。お湯に溶けた有効成分を取り入れることができます。最近はテーバックタイプもあるので、ますます手軽になりました。
淹れ方によっては苦みが気になるという意見もありますが、味わいや後味は意外にもすっきり。カフェインも含まれていないので年齢問わずゴクゴクいけます。
簡単!お家で試せる ごぼう茶の作り方と飲み方
ごぼう茶は、ご自宅で簡単に作ることが出来ます。
- 出来れば泥付きの状態でごぼうを用意します。
- 泥を落とす程度に軽く洗います。※皮に養分がたっぷりなのでむけないように注意
- 皮つきのままピーラーなどでささがきに。
- そのままザルなどにあげて天日干し。※水にさらさず半日程度
- プライパンで軽く焦げ目がつくまで乾煎りします。香ばしい香りがしてきたら完了です。
- 急須に入れ、お湯を注ぎます。濃さはお好みで。
- 冷えてもうまい。水出しも。
中性脂肪に効くの?ごぼう茶有効成分を吟味!
日本人にとってごぼうはごく身近な食材なので、ルイボスティーのような神秘性はありません。
しかし意外性はあります。『えっおまえってそういうヤツだったの?いいとこあるね』といった感じでしょうか。
驚愕の事実、驚異の効果。知らされなかった実力そして感動のフィナーレ。成分やその働きを知れば、ごぼうの見方が変わるはずです。
ごぼうの皮に含まれるサポニンは自然界の界面活性剤
包丁の背中を使ってごぼうの皮をゴシゴシこそげ落としている、そこのあなた!stop now!最も有効な成分を捨てています。
ごぼうにはポリフェノールの一種であるサポニンという成分が含まれています。しかも皮の部分に多く潜んでいるのです。ポリフェノール、中性脂肪に悩む方々にとってはいい響きですね。
洗い流す サヨナラ中性脂肪
サポニンの語源は『シャボン』つまり石鹸という意味で、特有の界面活性作用で余計な中性脂肪を『洗い』流すはたらいがあります。
また血管を詰まらせ、梗塞など原因となる恐れのある血液の塊=血栓の生成を抑える作用もあります。
苦さに潜伏
独特の苦みやエグみのもとにもなっています。まさに『良薬は口に苦し』ですね。
あく抜きのため水にさらしてから調理することが多いと思いますが、それではせっかくの成分を水に流しているようなものです。苦さを楽しむ工夫が必要です。
イヌリンでデトックス
サポニンにイヌリン。なんだか秋葉原系アイドルのような名前ですが、このイヌリンもいい仕事をしてくれます。
イヌリンは水溶性の多糖類の一種、しかし人間にはイヌリンに対する消化酵素がないので糖分として吸収されることはありません。
便秘とむくみ
また体内で水分を得ると、周辺の食物を包み込んでゲル状になります。そのまま消化されることなく便として排出されます。
また水分を積極的に吸収してくれるので、むくみの解消にもつながります。このようなはたらきは、デドックス(=毒素や老廃物を体外に排出する作用)と呼ばれダイエットにつながると注目されています。
ごぼう茶に高い中性脂肪値を託していいものか?減少のメカニズム
結論から言うと、ごぼう茶を飲むだけでは中性脂肪の悩みから解放されません。
しかしサポニンやイヌリンの高いデドックス力により、中性脂肪の排出が促され上昇を抑える効果は期待できそうです。
脂肪を溜めない体質に
またサポニンはポリフェノールの一種ですので脂肪吸収を抑えてくれるはたらきがあります。
また抗酸化作用から代謝が高まり、エネルギー消費が活性することで脂肪蓄積が抑えられることにもつながります。
習慣化がポイント
期待できるのは吸収する量を抑えることであり、習慣化することで溜まっていた脂肪が減少する可能性があることです。
そのアプローチ合っているの?中性脂肪値の高いあなたが本当にすべきことを見極めよう
生活習慣の乱れからなどから異常値が指摘されても、目立った自覚症状が出づらいというのが厄介です。生活に支障なければ忘れてしまいがちです。
『ごぼう茶飲んでいるから』『ごぼう茶飲み始めた』だけで本当に大丈夫なのでしょうか。
歪んだ食事にごぼう茶プラスするだけで中性脂肪値は下がるの?
歪んだ、偏った食事でも、ごぼう茶さえ飲んでいれば大丈夫!な訳はないでしょ。(怒っ!)
中性脂肪の吸収を抑える、減少させる効果は認められていますが、それ以上の期待は荷が重すぎます。というよりも過剰です。
なぜ中性脂肪が高いのかを検証し、処置を施す。その状態を維持するためにごぼう茶を採用するというアプローチを勧めたいと思います。
毎日「いける口」の酒好き ごぼう茶の下す結論とは?
これも前項と同様です。(怒っ!)
アルコールの消化吸収、中性脂肪の増加、これに対してポリフェノールの効果は期待できません。つまりごぼう茶だけではアルコール由来の中性脂肪には無力に近いという事です。
ただアルコールの過剰摂取によるむくみは解消されますので、お酒とお酒のつなぎにごぼう茶を採用、二日酔いの朝に飲むことはよろしいです。
ストレスで中性脂肪が増えていたら ごぼう茶は支えてくれるのか?
ストレスにより神経が刺激されホルモンバランスが崩れる、その反動で『どか食い』してしまった、などが中性脂肪の上昇につながります。
メカニズムとして減少する効果はあっても解消にはつながりません。またリラックス効果のあるカフェインも含まれていないので『支え』というよりも『話し相手』程度です。
ただ『便通』という実感できる効果がストレスを軽減してくれる可能性もあります。
ゆく年くる年 中性脂肪が増える歳 ごぼう茶を飲み始めた今年
加齢によって代謝が悪くなり中性脂肪が上昇する、それは抗酸化作用が減退するためです。ごぼう茶も一定の効果は期待できるとされています。
しかしそれで十分かと言えば前項までの通り、答えはNOです。
ごぼう茶だけで万事解決することは不可能ではありますが、良いことが間違いない、という結果になりました。
外科医が自分を変えるとき 密かに始めたごぼう茶
どんな時も助けになってくれる医師も、完璧ではありません。中性脂肪に悩むことだってあります。男性医師から、ごぼう茶体験談を伺いました。
大学の先輩に乞われて、この総合病院に移り15年がたった。昨年50歳も迎えベテラン外科医として外来や入院患者の対応にあたるほか、理事長からは後進の育成を求められるようになってきた。
中学から始めたテニスを40歳過ぎまで続けていたので体力に自信はあるし、この年齢にしては体型も保てているほうだと自負している。
しかし、泊りも多く食事は不規則さらに手術明けのストレスは相当で、看護師たちからチョコなどを拝借しては叱られている。また休みの前日は痛飲することも珍しくなかった。
5年ほど前から中性脂肪が気になると同僚の内科医から注意されている。太らない体質なのか白衣を羽織れば気にならないので医者のくせに自覚が足りないのかも知れない。
しかし最近リーバイスのサイズが落ち着かない。腰のあたりに違和感(キュウクツとも言う)がある。
このままではいけない。デニムが似合わないようだと『おっさん』じゃないか。大学の同期で、個人病院を継いだ友人が大量の野菜と『ごぼう茶』を持って遊びに来た。
聞けば、カミさんの花づくりを手伝ううちに野菜づくりに目覚め、農地をかりてサンデーファーマーを楽しんでいるらしい。日焼けがいかにも健康そうだ。新鮮野菜と『ごぼう茶』のおかげだという。
アンチエイジングでマスコミを沸かせてきた、同じ医師“南雲吉則”がごぼう茶を推奨していた。その記事を読み、まずは購入して味を確かめ次に自分で作ってみたのだという。
まずは飲んでみた。ごぼう独特というか、植物の苦さや渋さが残るが気になるほどでもないな。習慣化すれば生活習慣による不具合が好転するかも知れない。そう期待させる渋さだと思えばいいのだ。
煮出すといかにも漢方薬~年寄りっぽいので、水出しを自宅と医局の冷蔵庫に常備している。北欧風のガラススポットに入れると、とたんにオシャレに思える。
半年ほどたっての数値は確認できていないが、便通が整い、アルコールを飲みすぎてもむくみが気にならない。
最近肌つやがいい、若々しいとなじみのママに言われてまんざらでもない。ちなみにリーバイスのサイズは変えずにいる。
リーバイス(アメリカのジーンズ)を履くというプライドとごぼう茶の効果が、健康に導いてくれたようです。中性脂肪値はまだ検査されていないそうですが、改善に自信満々のご様子でした。
まとめ
食生活が多様化する中で、それに対抗できる見合った飲料が求められるのだと思います。
日本人という体質を考慮すれば『ごぼう茶』に落ち着きます。特に中高年の責任世代には、取り入れやすいように思えるのです。
毎日朝刊を広げながら、冷たいグラス入りを。午後のベランダで、ハーブティーを楽しむように。
夕食後は少し熱めに淹れて。楽しみながら、続けてみましょう